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工場・倉庫の塗装を行うメリットと塗装メンテナンスの必要性

2021年 RENOVATION

工場・倉庫の塗装を行うメリットと塗装メンテナンスの必要性

今回は、工場や倉庫など、営業目的の建物で行う塗装メンテナンスの基礎知識をご紹介します。塗装メンテナンスは、外壁や屋根の塗装が劣化し、汚れやサビなどで見た目が悪くなってきた際に行うもので、主な目的は「建物の美観を取り戻す」ことだと考えている方が多いです。

確かに、汚れの付着や、錆びが浮いてきた外壁に色を付けて、キレイに見せるということも目的の一つではあるのですが、建物の塗装メンテナンスはその他にもさまざまな目的があります。例えば、外壁にしても屋根にしても、塗装を行うことで外壁材や屋根材自体を守ったり、防水性を持たせることによって雨漏りを防いだり、建物を守るという非常に大きな役割を果たすのが塗装メンテナンスです。したがって、どのような建物でも、外壁や屋根の塗装メンテナンスを定期的に行うのが理想です。

しかし、建物の面積が大きい工場や倉庫などは、建物全体の塗り替えとなると莫大なコストがかります。また、業務を止めるわけにはいかないことから、綿密な打ち合わせが必要で時間をとられてしまうので、塗装メンテナンスの必要性は理解しているが、放置してしまっているというケースもあるでしょう。
目に見える被害が無ければ塗装メンテナンスは先延ばしにしてもかまわないという心理が働いてしまうのだと思います。ただし、このような対応をすると、非常に大きなリスクがあります。また、塗装にはコストをかけるだけの大きなメリットが存在します。そこでこの記事では、工場や倉庫など施設が、定期的に塗装メンテナンスをする目的とメリットをご紹介します。

 

工場・倉庫で行われる塗装とは

一言に「塗装」と言っても行う場所や塗装の種類、目的は様々です。工場や倉庫では主に以下のような塗装が行われます。

 

  • 外壁塗装
  • 内壁塗装
  • 屋根塗装
  • 床面塗装

 

外壁や屋根であれば遮熱や防水塗装、床面塗装であれば使用する環境に応じて耐薬や防塵などの機能が付加された塗料を選びます。建設時にはきれいに施されていた塗装も経年劣化がおきるため、本来の機能を維持するために定期的な塗装メンテナンスが必要になります。また、実際に工場や倉庫を稼働させる中で、改善したい点や問題が出てくることもあるため、改修という点でも塗装を行うこともあります。

 

塗装メンテナンスの目的とメリット

一般住宅などでも定期的な塗装メンテナンスを行っていくことで「家が長持ちする」と言われます。工場や倉庫などでも同様に、長く良い状態で建物を維持するためには、定期的に外壁や屋根の塗装メンテナンスを行っていくことが推奨されています。建物の塗装メンテナンスの目的とメリットをご紹介していきます。

 

建材を長持ちさせることができる

塗装メンテナンスの目的の一つに「外壁材や屋根材を紫外線から守る」というものがあります。外壁や屋根に施工される塗料にも耐用年数があり、築年数の経過で徐々に劣化して塗装剥がれなどが起きてきます。そして、塗装が剥がれてしまった部分には、建材が直接紫外線を受けてしまうため、外壁材や屋根材自体の劣化が進み、性能が落ちる原因になります。

そこで塗料の寿命を見極めて定期的に塗り替えしておくと、紫外線を塗膜が防いでくれる為、建材自体の劣化を防いで長持ちさせてくれるというメリットがあります。

 

雨漏りを防ぐ

塗装が雨漏りを防ぐということを、あまりイメージできない…という方も多いかもしれませんが、外壁や屋根の塗装が劣化したことが原因で発生する雨漏りは非常に多いです。つまり、定期的な塗装メンテナンスは「雨漏りを防止する」ということも大きな目的の一つです。

雨漏りと聞けば、多くの方は屋根の劣化を想像すると思いますが、外壁の劣化が起因とするものも多いです。例えば、外壁材に亀裂が入ってしまい、そこから雨水が侵入してしまうというケースが考えられます。こういった場合でも、きちんと定期的な塗装メンテナンスを行っておけば、塗膜部分で防水を期待できますが、塗装の劣化が進むと、亀裂から水が侵入してしまいます。工場や倉庫で雨漏りが発生すると、顧客の大切な製品や原材料が水濡れしてしまい、会社の信用を失う大問題に発展する恐れがあります。さらに、床部分が水濡れすると、施設内での安全性や衛生面にも影響を及ぼします。

つまり、定期的な塗装メンテナンスを行うことは、こういった雨漏りによるさまざまなリスクを防ぐ方法の一つといえます。

 

建物の資産価値を守る

上述したように、塗装の劣化を放置してしまうと、外壁材や屋根材自身が紫外線や水濡れの影響を直接受けるようになり、建材自体の劣化が急速に進んでしまいます。こういったことを防いで、建物を長持ちさせるというのも塗装メンテナンスの目的の一つです。

外壁や屋根の塗装メンテナンスを適切に行っておけば、建物の良い状態を長く維持することが出来ますので、それだけ工場や倉庫の資産価値を維持することにつながります。

 

外観イメージが良ければ人に与える印象が良くなる

これは塗装メンテナンスのメリットの中でも最もわかりやすいものです。冒頭でご紹介したように、塗装メンテナンスは、建物の美観を維持するということも目的の一つです。

そして建物の美観を維持することは、周辺住民からの印象が良くなり、従業員のモチベーション維持にも役立つというメリットがあります。例えば、塗装メンテナンスなどを放置して、建物がボロボロに見える状態であれば、近隣の方は「建物の管理が行き届いていないし、台風などがあったらなにか飛んできそう…」などという悪いイメージを持ってしまいます。こういった悪いイメージがついてしまうと、作業時のちょっとした騒音だとしても「近隣住民に配慮もしない悪い会社」などと、会社全体のイメージが悪くなってしまう恐れがあります。さらに、毎日出勤する従業員に関しても、ボロボロで古く見える建物と、常に管理が行き届いた清潔な建物であれば、後者の方が仕事へのモチベーションが向上するものでしょう。建物の美観を維持して、家族や知人にも「あの会社で働いている!」と自信をもって言えるような職場環境を作ることは、会社に愛着がわいて定着率向上にもつながるでしょう。

塗装メンテナンスによる美観維持は、単に工場や倉庫の見た目が良くなるだけでなく、周辺住民からの印象も良くなる、従業員のやる気や作業効率の向上に繋がるなど、会社のイメージ自体を向上させてくれるというメリットがあります。

 

塗料によっては『断熱』や『遮熱』機能をつけられる

近年では、機能性塗料を採用することで、外壁や屋根の断熱機能を高め、室内環境の改善や光熱費削減を目指すという目的も考えられるようになっています。

塗装工事は、外壁などに色を付けて、美観を維持するということが主な目的と考えられていますが、近年の塗料の中には、外壁や屋根に塗ることで、断熱効果や遮熱効果を付加できる特徴をもった高機能性塗料が存在しています。したがって、塗装メンテナンスのタイミングで、今までになかった機能を外壁や屋根に添加することができるようになっています。

外壁や屋根に断熱塗料を採用すれば、建物の断熱性が高まりますので、工場・倉庫内の温度変化を抑えることができ、空調効率が高まることで光熱費削減ができるようになります。また、温暖化が進んでいる日本の夏を考えた場合、温度上昇が原因となる熱中症リスクを低減できるという点も大きなメリットでしょう。

 

工場の塗装を行うタイミング

工場の塗装を行うタイミングは、どのような点から判断すれば良いでしょうか。ここでは塗装をおすすめするタイミング、サインについてご紹介します。

 

・塗装の耐用年数
塗装の耐用年数は塗装の種類にもよりますが、約10年~15年が目安になります。塗装のはがれや劣化、汚れや色あせが目立つようであれば、早めに塗装を行うことをおすすめします。

 

・汚れや劣化
環境によっては塗装の傷みが早く進むことがあります。耐用年数に達していなくても、塗装のはがれ、亀裂があるときには塗り替えを行いましう。

 

・環境改善を行いたい
塗装を行うメリットでもご紹介しましたが、塗料の種類によって、防水・断熱・遮熱などの機能があります。塗料で工場の塗装を行うことで、雨漏りが防げる、建物内の気温調節しやすくなるなど職場環境の改善に繋がります。
従業員が働きやすい環境にし、生産性を上げたいとお考えの場合は塗装について検討してみましょう。

まとめ

今回は、工場や倉庫における定期的な塗装メンテナンスの目的と塗装メンテナンスを行うことで得られるメリットをご紹介してきました。

この記事でご紹介したように、塗装メンテナンスは、単に建物の美観維持が目的と考えられているケースが多く、「塗装が劣化していても業務に支障はない」という考えから、本来塗装メンテナンスが必要な状態になっていても、それが先延ばしにされるということも多いです。
しかし、適切なタイミングで塗装メンテナンスを入れなければ、外壁材や屋根材の劣化が急速に進み、建物自体の資産価値を下げてしまう危険があります。さらに最悪の場合、外壁や屋根の小さな亀裂から雨水が侵入し、顧客の商品が水濡れしてしまったり、製造機械が水で故障して納期遅れが生じたりなど、会社の信用を失い兼ねない大事件に発展してしまう危険もあると考えてください。

工場や倉庫など、大規模な施設になると、塗装面積が広大になってしまうことから、メンテナンスコストが高額になり、それを嫌って先延ばしにしてしまうケースが多いです。しかし、適切な塗装メンテナンスは、この記事でご紹介したように、費用をかけるだけの大きなメリットが存在すると考えてください。

工場、倉庫の塗装メンテナンスをご検討の際は三和建設へご相談ください。三和建設では工場・倉庫の建築から改修工事や修繕工事までトータルサポートを行っております。事例についても知りたいという場合もお気軽にお問い合わせください。

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この記事の著者

著者 : 辻中 敏

辻中 敏 常務取締役 大阪本店長
1990年三和建設株式会社 入社、2021年同社 専務取締役就任

改修工事は新築以上に経験が求められます。これまでの実績で培ったノウハウを惜しみなく発揮いたします。 特に居ながら改修については創業以来、大手企業様をはじめ数多くの実績があり評価をいただいています。工事だけではなく提案段階からプロジェクトを進める全てのフローにおいて、誠実にお客さまに寄り添った対応を行い、 安全で安心いただける価値を提供いたします。

施工管理歴15年、1級建築施工管理技士、建築仕上げ改修施工管理技術者

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