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工場や倉庫で考えておくべき『水害対策』とは?

2022年 RENOVATION

工場や倉庫で考えておくべき『水害対策』とは?

工場や倉庫の水害対策 土のう袋

 

今回は、工場や倉庫など、大規模施設がおさえておきたい水害対策について解説していきます。

 

日本国内で活動する企業であれば、自然災害への備えと聞くと、台風対策と地震対策を思い浮かべる方が多いと思います。台風に関しては、毎年必ず複数の台風が日本に上陸し、さまざまな被害をもたらし、地震に関しては、過去に多くの被害が生じた事例が多いため、ほとんどの企業が台風や地震への対処法などを検討していることでしょう。

 

ただ、台風や地震への対策は検討している企業でも、集中豪雨が発生した時の水害対策については見落としているというケースも少なくありません。日本人にとって、『雨』は非常に身近な存在であり、大雨による被害や危険性をイメージできないという方も多いのだと思います。 しかし、工場や倉庫などの施設で何の水害対策も検討していなければ、大きな被害に発展してしまう恐れがありますので、この記事では、今すぐにでも検討したい水害対策をご紹介します。

 

 

工場や倉庫が行っておきたい水害対策

それでは、工場や倉庫などが行っておきたい水害対策についてご紹介していきましょう。近年では、毎年のように集中豪雨による河川の氾濫などが発生しており、今までは水害の心配などなかった…と言われるような地域でも建物が浸水してしまうといった被害が生じています。

 

工場や倉庫などで浸水被害がおきてしまうと、一般住宅などとは比較にならないほどの損害に発展してしまいますので、以下のような対策を行っておきましょう。

 

 

対策1 土のう袋を用意しておく

土のう袋は、中に砂や土を入れられる袋で、ホームセンターなどでも手に入れることができます。水害発生時の映像などを見てみると、入口付近に土のうが高く積まれているのを見たことがあるのではないでしょうか。

 

建物の入り口など、水の侵入口に土のうを置いておくことで、洪水などが発生しても、建物内に水が侵入しないようにせき止めてくれます。非常に単純、短時間で行える水害対策なのですが、建物内への水の侵入を防ぐには効果的ですので、いざという時のため、すぐに運べる場所に用意しておくのがオススメです。

 

なお近年では、水に浸すことで膨らみ、土嚢と同じような役割を担ってくれるアイテムが登場していますので、使いやすい製品を選んで用意しておきましょう。

 

> 水を含むと膨らむ『水土のう』

 

 

対策2 止水パネルを設置する

止水パネルは、その名称通り、水をせき止めることを目的としたパネルです。例えば、工場や倉庫などの建物の周りを囲むように止水パネルを設置しておけば、水害発生時に建物への水の侵入を防ぐことができます。

 

さらに、物によっては、水の侵入を防ぐだけでなく、建物に漂流物が衝突して破損してしまう…と言うことも防いでくれます。建物の周りを、コンクリート壁で囲っているという倉庫や工場の場合、門扉の部分に止水パネルを設置することで、敷地内への水の侵入を防ぐことができます。

 

 

対策3 床に物を置かない

これは、万一建物内に水が浸入しても、被害を最小限に抑えるための対策です。作業に使用する道具や原材料を、床に直接置いている施設もあると思うのですが、その場合、建物内に水が侵入してしまうと、全てダメになってしまう恐れがあります。

 

したがって、万一水が侵入したとしても水濡れしないように、製品はパレットや棚の上など、水の影響を受けない高い位置に置くようにしましょう。また、作業に使用する設備などに関しても、足がついているものを使用したり、台の上に設置するなどして、可能な限り水の影響を受けないようにしておきましょう。

 

 

対策4 吸水性の高い掃除道具を用意しておく

こちらも建物内に水が侵入してしまった時の対策になります。水害が発生して、建物内に水が侵入してしまうと、排水、掃除をしなければいけません。したがって、浸水した時のことも考えて、排水、掃除用の道具は用意しておきましょう。

 

なお、少量の水であれば、侵入口付近に、吸水性の高いアイテムを置いておくことで、被害を最小限に抑えることも可能です。建物内部全体にまで水が侵入してしまった場合、出来るだけ早く復旧できるように、水の処理をしなくてはいけなくなりますので、スポンジローラーや水をよく吸うモップなど、吸水性の高いアイテムをあらかじめ用意しておくと良いでしょう。

 

 

対策5 水害発生時のルールを決め、訓練しておく

火災訓練などと同じく、水害発生時に適切に動けるよう、従業員に訓練を施しておくことも大切です。災害発生時に、被害をできるだけ抑えるためには、何より適切な初動が重要になります。

 

例えば、土のうや止水パネルを用意していたとしても、水害時にしか使わない道具になりますので、いざという時に「どこにあるのか?」「どうやって使えば良いのか?」がわからず、適切な対処が行えない可能性があります。したがって、常日頃から、万一の災害時のことを想定して、水害発生時のルールを決めて、訓練を行っておきましょう。

 

 

対策6 定期的に排水設備の掃除を行う

これは、建物全体のメンテナンスに関わる対策です。工場や倉庫などの施設は、美観維持や雨漏り防止を目的として、定期的に建物のメンテナンスを行っているはずです。

 

しかし、意外に見落とされがちなのが、排水溝や雨樋など、施設の排水設備のメンテナンスです。例えば、雨樋の掃除を怠ってしまっており、屋根に落ちた雨水を適切に排水できず、雨樋から水があふれている施設は多いです。他にも、排水溝周辺の清掃を怠っていることで、大雨が降った時には、排水が間に合わず大きな水たまりができてしまうという施設も多いです。

 

こういった排水設備について、定期的に掃除をして、水の流れを良くしておくことは、建物内部への浸水を防ぐために有効です。

 

 

対策7 建物の補強を行う

集中豪雨による河川の氾濫などがあった場合、水とともに重量のある漂流物が流され、それが建物に衝突することで被害を拡大させてしまう恐れがあります。

 

例えば、風に飛ばされてきた物や漂流物によってガラスや外壁が破損してしまった場合、そこからどんどん水が侵入しするため、土のうや止水パネルなどを設置していても、浸水被害を免れることができなくなります。したがって、こういった物理的な被害を防ぐ為にも、外壁やガラス部分の浸水対策が重要です。例えば、ガラスに補強用のフィルムを貼ったり、シャッターを取り付けるなどの対策が有効です。外壁については、劣化して脆くなった部分が無いか定期的に確認し、メンテナンスをするようにしましょう。

 

 

対策8 ハザードマップを確認し拠点の分散を検討する

これは、「対策8」として紹介していますが、工場や倉庫を建てる前など、真っ先にチェックしておきたいポイントです。工場や倉庫などを建てる場合、その場所について、水害などのリスクがどれほどあるのかをきちんと調べておくという対策になります。

 

現在では、ハザードマップと呼ばれるものを国や自治体が公表しており、災害の危険性の高さを目で確認することができるようになっています。もちろん、ハザードマップにおいて、災害の危険性が低いとなっている場所だからと言って、危険性が全くないというわけではないのですが、自社の施設の危険性をきちんとつかんでおくことで、必要な備えを行うことができるようになります。

 

そして、ハザードマップ上、危険性が高い場所と言うのであれば、災害対策などを行うのに並行して、リスクを分散するために、拠点を分けるという対策も検討すべきでしょう。会社の拠点を1箇所に集中した場合、便利な面もあるのですが、その拠点が水没してしまうと、全ての業務がストップすることになり、莫大な被害が発生してしまうでしょう。したがって、1箇所の拠点が災害で被害を受けた場合、一時的に別拠点でカバーすることで、被害を最小限に抑えるといった対策を検討するのがオススメです。

 

> ハザードマップポータルサイト
関連記事:工場に必要なBCP対策とは?どこから手を付けるべきか

 

 

まとめ

今回は、工場や倉庫における水害対策について解説してきました。日本国内での自然災害対策と聞くと、台風や地震への備えをイメージする方が多いのですが、近年では、これだけでなく集中豪雨などによる水害への備えが重要になっています。実際に、ここ数年、毎年のように大規模水害が発生しており、目も当てられないような被害が生じています。

 

こういった水害については、もともと大雨などによる被害が少ないと言われているような地域でも発生するようになっていますし、現在では、どこで水害が発生してもおかしくないような時代になっていると考えなければいけません。工場や倉庫は、大切な顧客の製品を大量に保管している場所でもありますし、多くの従業員が働く施設となるので、水害時にもできるだけ被害を抑えるための対策を普段から行っておくことが大切だと考えてください。

 
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この記事の著者

著者 : 辻中 敏

辻中 敏 常務取締役 大阪本店長
1990年三和建設株式会社 入社、2021年同社 専務取締役就任

改修工事は新築以上に経験が求められます。これまでの実績で培ったノウハウを惜しみなく発揮いたします。 特に居ながら改修については創業以来、大手企業様をはじめ数多くの実績があり評価をいただいています。工事だけではなく提案段階からプロジェクトを進める全てのフローにおいて、誠実にお客さまに寄り添った対応を行い、 安全で安心いただける価値を提供いたします。

施工管理歴15年、1級建築施工管理技士、建築仕上げ改修施工管理技術者

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