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サントリーホールディングス株式会社様

鳥井副社長に、三和建設とのかかわりについてお話を伺いました。

サントリーと三和建設とはどのように知り合ったのでしょうか?

森本会長の写真

森本会長昭和20年代の終わり頃、製函工場(梱包用の木箱等をつくる会社)を経営していた岡本さんという人と三和建設の創業社長である森本多三郎が知り合いで、その岡本氏とサントリー様の前身である壽屋の作田耕三常務と松宮節朗常務と佐々木真専務が釣り仲間で、その御縁で壽屋の工場の戦後復興のお手伝いをさせていただいて以来と聞いております。

鳥井副社長私の生まれる前の時代ですね。
佐々木 真元専務は釣り好きだったと覚えています。作田、松宮、佐々木の三氏はまさに戦後サントリー復興の功労者、ウチの歴史そのものです。

これまで三和建設に、どんな仕事をしてもらったのでしょうか?

鳥井副社長と森本会長の写真

鳥井副社長現在では山崎蒸溜所やサントリー食品工業宇治川工場ですかね。

森本会長以前を含めますと、大阪工場・旧道明寺工場に加え、ウイスキーでは山崎蒸溜所、清涼飲料ではサントリー食品工業宇治川工場、ビールではその原料をつくる関東麦芽工場等、サントリーの中で最も歴史のある、そして重要な生産拠点でお世話になってまいりました。

鳥井副社長三和建設さんとサントリーの接点であったというさきほどの3人は、サントリーの骨格を作った人々。創業者鳥井信治郎の意思を今に伝える存在です。

三和建設さんとサントリーのおつきあいは歴史そのものですね。
“虎は死して皮を残す…”と言うが、なるほど、三和建設さんとの繋がりがそのような三氏とのご縁がルーツであったことはうなずけます。

森本会長私たちも昨日今日サントリーの前に現れた業者ではありませんし、単に取引という以上に、より長くより深くサントリーの価値観を感じながらお仕事をさせていただいてきたつもりです。

三和建設とのお仕事を通じて、なにか印象残る出来事(ドラマ)はありましたでしょうか?

サントリー山崎蒸溜所の写真

鳥井副社長何と言ってもサントリーウイスキーのシンボルである山崎蒸溜所を壽屋の時代から担っていただいています。昭和30年代初めに施工いただいた製麦棟は日本建築学会賞(昭和34年度)に選ばれました。当時の超モダン建築といったところでしたが、歴史とともに熟成し今もなお素晴らしい魅力を放つ建物です。

また、山崎蒸溜所はこれまで大きく3回の大改造を行ってきましたが、3回目にあたる1989年の工事は特に印象深い。
当時のウイスキー蒸溜釜(ポットスチル)はすべて蒸気式でしたが、その一部をバーナーによる直火式に変更する工事を行いました。大きな蒸溜釜を決して広くない限られたところに据えるといった難工事でしたね。

ウイスキー造りはすぐに成果が出ない、一生の友人のようなつきあい。あれから十数年経過した現在、このときに仕込まれた原酒を中心としたサントリーウイスキーが世界的な賞を数多く受賞するに至りました。

ウィスキー館の写真

次は、1999年に完成した同じく山崎蒸溜所におけるウイスキー館建築工事です。
サントリーが山崎の地に入った1923年、その当時のままの状態で残された小屋根組の印象的な木造建築でした。この建物を東大の鈴木博行教授(建築史家、1990年サントリー学芸賞受賞)にみてもらったところ“明治~大正にかけての典型的な作りで、非常に丁寧に造りこまれている。貴重な記念の建物だ”と言ってくださったので、建物を保存しウイスキー館として大改造をすることを決断しました。三和建設さんにはそれを丁寧且つ巧く残しながら工事をしていただきました。

おかげさまで、この建物は2003年の大阪府都市景観建築賞(大阪まちなみ賞)をいただきましたね。

森本社長はい。大変やりがいのあるお仕事でした。
巨大な蒸溜釜を建物内部に搬入して設置するといったスケールの大きなことや、細部にまでこだわりを持たれた仕上げなど本当に勉強になることも多かったです。設計は安井建築設計事務所さんですが、当時現場に通った当社設計部の者も大変よい経験と勉強をさせていただきました。

森本会長ウイスキー館の竣工を記念され、ウイスキー樽を残されましたね。「10年間熟成貯蔵し瓶詰めして工事に携わった皆様にお渡しします」と鏡板に寄せ書きのようにサインをしましたね。

「サントリーとは、やっぱり夢のある会社だなぁ」と感銘したのを覚えております。私もサインさせていただきましたので大変楽しみにしております(笑)。

鳥井副社長の写真

鳥井副社長今でもきちんと貯蔵庫で責任を持ってお預かりしていますよ(笑)。

しかし、山崎蒸溜所は建物をさわるたびに新しくはなるが、同時に深みを増すね。
昭和30年頃、あのとき三和建設さんが山崎の建物建築工事に参加してきていただいて以来、半世紀以上を経た今日まで建物が深まってきているのだなという感があるなぁ。まさに熟成している。ウイスキー造りそのもの。

古代の寺院建築で、大講堂、金堂、五重塔、それぞれに意味があるように、山崎も醗酵をする建物、蒸溜をする建物、貯蔵をする建物、ウイスキー記念館としての建物、それぞれが意味のある空間配置をつくってゆく。

山崎蒸溜所以外ではいかがでしょうか?

鳥井副社長グループ会社であるサントリー食品工業株式会社宇治川工場の拡張工事です(2002年)。拡張工事以降、サントリーグループにおける近畿圏の食品生産量は大幅にアップし、グループ食品事業部門の主翼を担う基幹工場へと変貌しました。

サントリー食品工業株式会社宇治川工場の写真

森本社長隣り合う生産エリアと物流エリアが河川で区分けされた個性的な立地ですね。また独創的な移動タンク方式などを採用されるなど工夫も多い施設です。

鳥井副社長工事中は変更が多くて大変ご迷惑をおかけしましたね(笑)。

倉庫(物流)が工場(生産)とつながっているのがSCM(Supply Chain Management)の上で一番良い。つくってから最大限に短い時間でお届けすることを我々は常に心掛ける。本当はつくったらスグにでも直接お客様にお届けしたいぐらいです(笑)。

一方、山崎は大変永い期間を熟成のために貯蔵保管し続ける。

三和建設さんには全く対照的な2つの工場でお世話になっているんですね。

これから三和建設と、どんな関係を築いていきたいと考えておられますか?

森本会長の写真

鳥井副社長わがサントリーの成長は常に三和建設さんとともにあった。今後もそれを大切にしていきたいと考えています。

山崎のウイスキー作りに象徴される古さが良さにつながるものと、宇治川工場に代表される最新のテクノロジーが生み出す新鮮な物の流れが尊重されるもの、三和建設さんにはその両方をやっていただいている。
これからも共に学びあい、共に成長していきたいと思います。

森本社長私たち三和建設は数多くのサントリーファンの一員でもあります。
厳しい時代ですが、これからもサントリー様のお役に立てるように頑張っていきたいと思います。

INTRODUCTION

2009年4月3日(金曜)取材

サントリー山崎蒸溜所

サントリー山崎蒸溜所の写真
所在地
大阪府三島郡
設計者
安井建築設計事務所
備考
第23回大阪まちなみ賞特別賞

宇治川工場

宇治川工場の写真
所在地
京都府城陽市
設計者
安井建築設計事務所・三和建設一級建築士事務所