事業(ことわざ)の章 - お客様の事業との出会い

住宅エコポイントマンション

住宅エコポイントの申請が来週より開始される。ポイント 交換対象商品も発表された。

住宅エコポイントカタログ.JPGのサムネール画像 住宅エコポイント制度とは地球温暖化対策の推進及び経済の活性化を図ることを目的として、エコ住宅を新築された方やエコリフォームをされた方に対して一定のポイントを発行し、これを使って様々な商品との交換や追加工事の費用に充当することができる制度のことだ。
新築される戸建住宅やマンションなども対象になる。
住宅エコポイント基準を満たすには省エネ法のトップランナー基準相当の住宅でなければならない。具体的には 省エネ判断基準を満たす外壁、窓等を有する住宅(ハード)ににエコ給湯設備や省エネタイプのエアコン(設備)を備えたりすることになる。 ポイントの申請には、上記基準に相当することについて登録住宅性能評価機関などの第三者機関による証明を受ける必要があり、 RCマンションの場合、大雑把に言うと住宅性能表示 4等級相当の断熱性能相当を備えたハードに上記エコ設備を備え基準をクリアすることになる。
この、住宅性能表示 4等級という基準は、国土交通省のすすめる長期優良住宅の認定基準のうち省エネルギー性を満たすための目安ともなっている。
三和建設株式会社長期優良住宅先導的モデル事業に採択された賃貸マンション全国で初めて完成させた建設会社である。
   長期優良.JPGのサムネール画像
  住宅エコポイントは新築の場合、戸当り30万ポイントが付与される。 RC賃貸マンションなどの集合住宅で総戸数12戸の場合、300,000ポイント×12戸=3,600,000ポイントが基準をクリアし申請すれば付与され、ポイントは上記のとおり追加工事の費用にも充当できるので入居者満足を更に向上させる為の追加工事費用に充当することも可能だ。
これから賃貸マンションの建設を考えるオーナーにとってエコ賃貸マンションを建設することの価値は 地球環境にやさしいマンションを供給することに加えて、 光熱費負担を抑えことができる入居者のお財布にもやさしいマンションにであるということである。 光熱費負担の少ないエコ賃貸マンション入居者に選ばれるマンションの基準の一つになるのだろう。 チェレンジ25.JPGのサムネール画像 森本行則 


  • 2010年3月 5日


ニューヨーク大停電と太陽光発電

夜景.jpg 2003年8月14日ニューヨークに滞在していた夏季暇中の私を大停電が襲った。確か木曜日だったと記憶している、すなわち週末に帰国する同郷人が航空便の乱れで直撃を受けたようだが、私は土曜日発便で辛うじて難は免れた。

 原因はシステムダウンといわれているが、詳細は未だに公表されていないようだ。
 
一般家庭での容量オーバーによるブレーカー遮断の停電と考えれば判り易いかもしれない。世界一級のメトロポリスで明かりは蝋燭と言うのも貴重な経験でもあった。

食堂.jpgのサムネール画像 日本 においても、毎年の盛夏の日中には各電力会社はヒヤヒヤで、当社の出入させて頂いている大口電気消費の各工場でも、電力会社からの要請で昼食時間をずらせ たり操業電力を落としたりと協力していると聞いているし、電力会社も予備として休止中の火力発電所などを立ち上げ、メーターと睨めっこしているそうだ。


太陽光発電(1).jpg 今、三和建設ではある学校の屋上に太陽光発電設備を設置する工事を、野里電気工業㈱殿 と共同で実施している。
概略はモジュール面積200㎡弱、最大出力約25Kwの設備だ。
 単純計算でも約45,000ヶ所分で東京電力品川火力発電所一箇所 分、一般的な沸騰水型軽水炉原発1基に相当する


 発電コストは2~5倍掛かるし製作時にはそれなりのエネルギーも必要だが、45,000が多いか少ないか は別にしても、それだけあれば少なくとも火力発電所一ヶ所分の温室効果ガスの排出が削減できることも事実だ。
 特に、真夏の炎天下にピークを迎えるのは、電力供給量と太陽光発電量ともほぼ同時と考えてよい。コストパーフォーマンスからのみ論じるのではなく、エコロジーへの一つのアイテムと捉えるべきであろう

 
 三和建設
においては、上記の太陽光発電設備のみならず、壁面緑化・屋上緑化・各種断熱工法など、環境に配慮した建築にも取り組んでいる。
 中でもエス・アイ200(長期優良住宅)はその包括的システムの代表だ。又、昨今話題の住宅版エコポイント制度についても気軽にお問い合わせ願おう。

 

川 端 康 司



  • 2010年2月22日


長期優良住宅マンション

長期優良住宅によるマンションについての議論を続けよう。

↓12月4日の某全国紙の朝刊に記事が出ていた。

091204 新聞記事.pdf

 

記事の見出しは「長寿マンションまだ5棟」である。
「三和建設」の名前も含め、長期優良住宅マンションに関する議論が全国紙レベルで展開されることは大変好ましい。

記事の内容も、すでに各方面で指摘されていることがほとんどで、われわれの認識や想定の範囲を超えるものではなかったが、「まだ5棟」、「相場より2割高」、「業者側は二の足」など、ネガティブな表現が前面に出ていることが普及を妨げることにならないよう祈りたい。

特に「相場より2割高」という表現を見れば、「確かにいいものかもしれないが、めちゃくちゃ高い」という理解が広がりかねない。
もっとも、2割高くなるというのは、記事に掲載されている分譲マンションの再販価格のことであって建設コストそのものではない。
三和建設の実績に基づく試算によれば、マンションを長期優良住宅認定基準に適合させるためにアップするコストは多く見積もっても2割まではいかない。

ではいくらなのかということになるが、それは次回以降の講釈で。

森本 尚孝


  • 2009年12月24日


イメージを現実にすること

打合せに連立って行くため関係者と渋谷駅の南口で待ち合わせた。

南口なので「モヤイ像」前で待ち合わせることにしていたので、行ってみるとなんだか様子がおかしい。

警備員が立っており、立ち入り禁止のテープが張られたエリアがあった。

数名が携帯などのカメラでその様子を撮っていた。「事件でもあったのか?」

そんな状況なのに物々しい雰囲気は無く、逆にさっぱりした空間。

カメラで撮影している人には深刻な表情はなく、驚きはあるが笑みもある。

「モヤイ像が無い!」

SN3K0213.jpg

LUPIN STEAL JAPAN PROJECTと書かれた犯行声明が残されていた。

「な~んだ、ルパンが盗んだのか。。。」と納得していると、待ち合わせていた相手が来られた。

当然、話題はこの話。「これじゃ待ち合わせ出来ないなルパンには参ったね。」と笑いながらのやりとり。

気になったので後に調べてみると、「犯行」は、日本テレビなど6社が協賛する「LUPIN STEAL JAPAN PROJECT」によるもの。

記事曰く 「ルパン三世というコンテンツや世界観を活用し、不況など暗いニュースが目立つ日本に、愉快・痛快な話題を提供して活力を与えよう」と発足したとのこと。

実際、偶然にもそれを見た私たちも「ルパン」というキーワードで世界観を共有していた。

盗んで欲しいものを公式サイトhttp://steal-japan.jp/に書きこみ依頼することができるようになっており、ICPOの銭型警部はマスコミ各社に捜査協力の要請文を発行するなど凝った取り組みでいっぱいだ。

イメージや世界観を現実化させることについては、我々建設も同じこと。現実化させる上で困難なことにも多く遭遇する。モヤイ像も盗む際にはクレーンなどを使ったかなり大がかりな作業になったという。

盗みは良くないが、このような仮想現実を現実化させる取り組みには大いに共感できる。

森本 行則


  • 2009年12月 8日


自然の猛威と建築物


 古来、大多数の建築物は、人の生命と財産を「自然の猛威」から守るために造られてきたといって過言ではない。身近には皆さんの住まいも公園のダンボールハウス(DH)も雨風や寒さから身体や家財を守ることが大部分の目的である。
 しかし、その建築技術の進歩は、「自然の猛威」への敗北の歴史でもある。前述のDHで漫画チックに考えてみると(DHが建築物かどうかは、「建築物とは」のブログを参照)

 ① 野宿は寒いのでダンボールで六面を囲ってDH完成⇒寒風を防ぎすこぶる快適
 ② 雨が降ってきてずぶ濡れで壊れる⇒新築のDHにブルーシートを掛けて雨対策は完璧
 ③ 台風に襲われ全財産が吹っ飛ぶ⇒拾い集めた木材で丈夫な骨組を造り台風なんてヘッチャラ
 ④ 地震が起こり倒壊、下敷きになり大怪我⇒今度はやはりエス・アイ200で造ろう・・・・・・・・・?


サウジ洪水.jpgのサムネール画像 今回、何故このような馬鹿げた事に思案を巡らせたかと言うと、先達てサウジアラビアが洪水に見舞われたというニュースを見ていて、雨の多い日本ですら毎年各地で大水による人的・物的被害が有るのに対策が追いついていかないのだから、現地の人にとっては砂漠の我が街に大規模な雨水排水設備を建造するなどという発想は浮かんで来ないだろうと考えたからだ。
(右:サウジアラビアの洪水)

 日本では怖い物の代表に「地震・雷・火事・親父(おっと失礼台風)」が挙げられているが、雷は避雷針の進歩、火事は耐火建材・構造の発達により延焼は少なくなり、台風による一次的被害もあまり発生しなくなってきている。従って、日本の建築物にとって地震が最大の脅威であろう。

関東大震災(1).jpg 日本の建築構造の歴史は、地震との葛藤であり、特に近現代の建築史においては関東大震災から始まる度重なる大地震の被害を教訓として耐震基準の強化など法的な処置がとられて来た。
(左:関東大震災時の東京銀座)
 
 最新の基準強化後に新築が計画された建築物は、当然全てこの基準を満たしている。そして数々の新しい技術が考案され、建築物の地震対策は各段に進歩している。しかし、これとて法基準や設計思想の想定以上の地震が起こらない保証が無いことは、DHの例を引くまでも無い。

それこそが「自然の猛威」だ。

 建築物の地震対策には大きく分けて三つの考え方があるが、混同されたりしていることがあるのでオサライしておく。それは「耐震構造」「免震構造」「制振構造」で、三種まとめて地震に耐えるという意味から<耐震>という場合も少なからず有るので注意を要する。簡単に違いを述べるが、詳細については様々なホームページが有るので参照いただきたい。

 「耐震構造」⇒地震に耐える丈夫な(柔軟な)構造 {家は無事でも人や家財に被害がある事も?}
 「免震構造」⇒揺れを建物に伝えにくくする構造 {度が過ぎると地震が無くても船酔いする事も?}
 「制振構造」⇒伝わった揺れのエネルギーを吸収する構造 {詳細な解析と高い技術を要する}

 三和建設においては、既存の建築物が最新の耐震基準に照らし合わせて如何様な状況にあるのかを調査診断(耐震診断)し、不足があれば適切な補強の提案や施工(耐震補強)を行っている。これは、前述のとおり完璧とはいえないまでも、少なくとも建築物が倒壊しその下敷きで一命を落とすことは高い確率で防げるはずである。又、免震構造の建築物の施工実績もあり新築案件においても地震被害の激減に取り組んでいる。

 「自然の猛威」は取り除くことは出来ないが、それを許容できる建築物の提供をお約束できる三和建設へ先ずはご相談を。

 川 端 康 司

 


  • 2009年12月 7日


建設会社の二大派閥

建設会社には会社の大小を問わず大きな派閥が二つある。社長派と専務派いった人的なものではなく、保守派と革新派といった思想的なものでもない。それは「土木Vs建築」という技術集団である。まあこの二派閥は例外なく仲が悪く、ライバル心というより敵愾心といったほうがふさわしい関係だ。

なぜそうなのか?又そもそもその違いは何か?について考えてみたい。

 言葉としての「土木」・「建築」は明治時代に外来語を日本語に当て嵌めた時に出来たもので字面から内容を推測することは意味を成さない。それ以前は「普請」といわれ今のように区別は無かった。(現在では城や屋敷を造るのは「建築」、治水や橋を造るのは「土木」となるが、明治以前は全て「普請」である。今の言葉で近いのは「建設」といったところだろうか)

元の外来語で考えて見ると、ご存知のとおり"Civil engineering"を訳した言葉が「土木」で直訳すれば「民生技術(軍事技術の反語)」とでもなる。「建築」は"Architecture"で同じく「建造物(Building)の構築や設計に係る芸術又は科学」だ。従って、"Civil engineering"の一分野が"Architecture"であって決して対立する物ではない。ちなみに諸外国では日本で取り扱っている建築の技術部門や環境・都市計画に関する部門も「土木」として扱われており、日本のいわゆる「土木」とは必ずしもイコールではない。余談だが、そんなこんなからか昨今、大学等の学科名から「土木」の名前が消えつつあるようで、その卒業生としていささか寂しい限りだ。

では、なぜこの派閥が対立する事と成ったかであるが、ここからは推論となるので真偽のほどと、私は「土木」技術者の端くれであるのでやや偏重することはご容赦願う。

本題に戻すと、そこにはやはり日本独特の官僚行政の顔が垣間見える。旧建設省(以下建設省と言う、関連特殊法人も含む)の行う建設事業の大半が土木工事で、「土木」=「官公庁発注」=「建設省・一部地方自治体」ともいえる。「おいおい、建設省もたくさんの建築工事を行っているぞ」との声も聞こえるが、それは建設省で行う以外省庁間の調整が付かないもの、他官庁からの委託がほとんどだ。

更に言えば各省庁には自部署の管轄する建築物を建設管理する部署が必ずある。(学校・芸術文化施設は文部科学省、病院・福祉施設は厚生労働省、税務署は財務省、裁判所施設は最高裁判所、それぞれの職員宿舎等々)逆を言えば建設省以外にダムやトンネルや橋を造る部署は無い。又民間で斯様な物を造る事もそう多くは無い。

 一方「建築」には幅広い民間需要が有り工事高総額も「土木」を圧倒している。
 
 従って「官庁
Vs民間」・「建設省Vs他官庁」が「土木Vs建築」へ波及していると強引に結論付ける。


三和建設は、現在建築工事を主体に施工している建設会社であるが、土木技術者も数名在籍しており大規模な地下工事や敷地造成・開発などにその技術を発揮しより幅広い多種多様な建築物の建設に寄与している。


 又、建築工事主体であるからといって決して国土交通省(建設省)と相反するのではなく長期優良住宅「エス・アイ200」などは、国策として同省が推し進めている事業に沿った最先端コンテンツである。

そんなことから三和建設では、「土木Vs建築」は存在しないと言うより「土木&建築」で建築主の皆様のご期待に添える技術集団であると確信している。


川端康司


  • 2009年11月27日


長期優良住宅は、なぜ共同住宅で普及しないのか?

「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」に基づく長期優良住宅建築等計画の認定制度が、平成21年6月4日より運用開始されている。
国土交通省による10月15日付発表によると、運用開始から9月末までに認定を受けた計画は、全部で17,404戸あるという。

その内訳は、一戸建住宅が17,148戸、共同住宅等が256戸となっており、共同住宅の実績が圧倒的に少ない。
共同住宅分野で長期優良住宅が普及しないことは、新聞報道などでも話題にとりあげられており、その理由もいくつか指摘されている。

私見ではあるが、普及しない理由をあげてみる。

①耐震性
30年間と200年間では巨大地震に遭遇する確率が異なるため、当然高い耐震性能が求められる。
基準では耐震等級2もしくは3が要求される。ちなみに建築基準法で定められる耐震基準は等級1であるのに対して、対抗すべき地震力が、等級2においてはその1.25倍、等級3においてはその1.5倍となる。
一戸建では比較的確保しやすいスペックだが、マンションにおいてはハードルが高く、コストアップ要因となる。

②省エネルギー対策
基準では等級4が要求される。200年間建つ以上、環境負荷の低減が求められるべきとの考えによる。これも大変だ。断熱材の厚みだけでなく、細部の納まりにおいて特段の配慮が求められ、コストアップにつながる。

③維持管理・更新の容易性
長期にわたって使うのだから、設備配管の維持管理や取り換えが容易になるような特別の工夫が求められている。
共同住宅の設備配管は、各住戸内に配備される専用配管とそれらを集約して公共インフラに接続する共用配管から成り、当然のことながら一戸建に比べるとその配置経路は長大で複雑となり、大きなコストアップにつながる。

そのほか、高齢者への対応や一住戸あたりの最低面積も定められていることもあり、共同住宅は一戸建よりもイニシャルコストへの負荷が非常に大きい。

つまり、共同住宅に長期優良住宅を適用させるためには、建築主にとって一戸建とは異なるメリットを与える必要があるのだ

三和建設の"エス・アイ200"は、共同住宅とくに賃貸マンションならではの特性と長期優良住宅の優位性をうまくかみあわせることで、建築主に新たなメリットが生まれることを提案し、平成21年度長期優良住宅先導的モデル事業に採択され、同年8月に長期優良住宅の認定も受けた。
現在、大阪府豊中市で建設中、2010年3月の完成を目指している。

森本 尚孝


  • 2009年10月26日


全国で初めて長期優良住宅賃貸マンション

最近の調べで、三和建設が大阪市豊中市に建設中の賃貸マンション"エス・アイ200"が、賃貸マンションとしては全国で初めて長期優良住宅の認定を受けたことがわかった。

国土交通省のHPで長期優良住宅の認定実績が毎月公表されている。
2009年9月15日現在の発表によると、同年6月の法律施行以来、長期優良住宅の認定実績は累計で総戸数11,580戸であり、このうち共同住宅に分類されるものは221戸だという。
各月ごとの都道府県別実績表によると、この221戸には一棟あたりの戸数が数十戸のものから2戸ものまで、マンションとは呼べないものもすべて含まれている。
戸数が1戸ないし2戸の共同住宅とは、おそらく店舗や貸家併用自宅として計画されたものであると想像される。

これに対し、今までのところ3戸以上の共同住宅は、6月度実績にある埼玉県の69戸と大阪府の115戸、および8月度実績にある大阪府の13戸であることがわかる。
埼玉県の69戸と大阪府の115戸のうち114個は、いずれも長谷工コーポレーション社による分譲マンションであることが、同社のプレスリリースから確認できる。

ところで、三和建設による大阪府豊中市の"エス・アイ200"は、総戸数11戸の賃貸マンションで、8月に長期優良住宅の認定を受けた。

少々長くなったが、以上の議論から今回の"エス・アイ200"は、6月の法律施行以来全国で初めて長期優良住宅の認定を受けた賃貸マンションであることがわかったのである。

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 森本尚孝


  • 2009年10月 9日


伝承することの素晴らしさ

大阪建設業協会で行われたセミナーの翌日に企画されたイベントで岸和田だんじり祭りを観てきた。地元に本社を置く岩出建設株式会社さんがエスコートしてくださった。

名物の「やりまわし」には圧倒された。ハイスピードでコーナー直角にを曲がるあれだ。

たまに転倒や建物への衝突などの事故が報じられるが、間近で見ると4トンもあるというだんじりの激突や転倒など考えると恐ろしさを感じた。

ところがだんじりを曳く者たちは、威勢のいい掛け声を出し、太鼓をたたき、笛を吹き、そんな恐れなど ものともせず全速力でたんじりを曳きコーナーを直角に曲がる。

「大工方」と呼ばれる役割はだんじりの大屋根や小屋根に乗り、団扇を手に華麗に舞う。

町の名を背負った法被を着て、代表として誇りとして、だんじりのてっぺんで目一杯の格好をつける。

本当に誇らしく格好のいい様だ。

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町一色がだんじりの熱気に包まれていた。だんじりは力のある若者が中心となって曳かれているが、だんじりの曳き手の中には小学生ぐらいの子どもの姿も多かった。力いっぱい声を出し、全速力でだんじりを曳くために走る子達の姿もとっても勇ましい。大人に負けない誇りを感じる。

大きな危険を伴い、また体力の要るだんじりの曳き手には年齢制限があるようで、まだ年齢に達しない小さな子達は沿道から声援るしかない。 SN3K0147.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

 

小さな子達は「大工方」にあこがれているのだろう。団扇を持ち鳴り物に併せて客席で舞っている。 この子達も小さな体に誇らしく町の名を背をっている。

いろいろな方面で若手の継ぎ手不足による日本文化伝承の危機が叫ばれている。

建設業も、とくに大工方は屋号の名を背負った法被を着ていた。その屋号の技術を教えられ受け継ぐことを許された者が背中に名のある法被を着ることができた。誇りと同時に名を背負う責任が職方とその仕事の確かさを支えた。

現在では建設業も若手がその技術を伝承することが少なくなり職方が減ってきている。我々自身が少しずつでも建設業に対する良くないイメージを変えて行かなければと強く感じた。

若手伝承者不足の原因は「最近の若者事情」だけではないと改めて感じたからだ。

岸和田は老若男女だんじりにあこがれる風土が形成されている。

この伝統文化はこの先も子どもや若手によって継承されてゆくことだろう。

森本行則


  • 2009年9月24日


お客様の呼び名

建設会社が工事を請け負うときに、お客様にあたる存在のことをどのように呼ぶか?
実はいろいろな呼び方がある。
基本的には、それぞれ同じような意味を表すが、微妙にニュアンスも異なる。
私見ながら、その使い分けについて記述する。

☆s105.jpg 

■施主
一般的には「施主」という言葉がよく使われる。
施主とは、一言でいえば「お金を出す人」である。
建物を建てる時も、その費用を出すのは当然お施主様である。
「大阪城を建てたのは豊臣秀吉」というときの、秀吉は施主にあたる。
墨俣城も秀吉が建てたが、城のオーナーは信長だから、この場合の秀吉は施主というより施工者として位置づけが強い。
ある公共団体の担当者が自らのことを施主と称していたが、その工事の財源は税金であるため、「施主」というのには違和感を覚えた記憶がある。
この場合の公共団体の立場は、発注者もしくは注文者というのが正しいだろう。
 
■建築主
建築基準法に出てくる用語である。
同法第2条16項に、
「建築物に関する工事の請負契約の注文者又は請負契約によらないで自らその工事をする者をいう。」
とある。
設計事務所が好んで使う言葉である。
ほとんどの場合、施主と同じ存在を指すが、「確認申請上の建築主」というケースがありうるため、建物の本当のオーナーではない場合もある。
 
■事業主
工事を事業と考えれば、事業主という言葉もありうる。
分譲マンションや転売を前提としている商業施設の建設工事では、最終的にお金を出すエンドユーザーは工事請負契約に登場しない。事業主が完成させた建物を買うことになる。
 
■発注者(注文者)
一般的な工事請負契約書に登場する用語は発注者という言葉である。
民法上の「注文者」にあたる。
ただし、建設工事は多重請負方式で行われることが多いため、同じ工事で請負契約が複数登場することになり、発注者も一人ではない。
施主と元請ゼネコンとの請負契約における発注者は施主になる。
元請ゼネコンと一次下請協力会社との請負契約における発注者は一次下請協力会社になる。
このため、建築基準法における建築主の定義は必ずしも正確ではないことになる。
施主のことをさす場合は、「原発注者」という言葉が使われることもある。
 
いずれにしても、建設会社にとっては「お客様」には変わりはないのだが。
 
森本 尚孝


  • 2009年9月14日