工場立地法

工場計画に関連の深い「工場立地法」の概要を紹介する。

 

A.目的と概要

①工場立地が環境の保全を図りつつ適正に行われるよう定められた。

②規定には、

 a)工場立地の動向や公害防止等に関する調査の実施(経済産業省が行う)

 b)一定規模以上の工場の設置等に係る届出義務

 c)工場立地に関する準則の公表 等がある。

③同法が施行された昭和49年以前に設置された既存工場については一律に準則が適用されることはないが、準則の備考に従って生産施設の新・増設や建替え(スクラップ&ビルド)、大幅な業種変更等を行う際に逐次緑地等の整備が必要となる。

 

B.届出対象工場(特定工場)

製造業、電気・ガス・熱供給業者のうち、敷地面積が9,000以上または建築面積が3,000㎡以上の規模の工場の新設・増設等に関して届出義務がある。ただし次の場合は「軽微な変更」に該当し、届出が免除される。

①生産施設外建物の増築 ②30㎡以内の生産施設の変更 ③生産施設の撤去 ④緑地・環境施設の増加

原則は着工の90日前までに届出を行うこととなっているが、短縮申請を行うと着工の30日前まででよい。

 

C.工場立地に関する準則

①敷地面積に対する生産施設面積の割合 ⇒ 1040%(業種によって異なる)

②敷地面積に対する緑地面積の割合   ⇒ 20%以上

③敷地面積に対する環境施設面積の割合 ⇒ 25%以上(この内、20%以上は緑地とする必要がある)

④法施行以前に設置された既存工場に対する生産施設変更等の際の逐次緑地整備に関する基準

 緑地・環境施設.jpg

    緑地+環境施設 ⇒ 敷地面積の25%以上(うち緑地は20%以上)

 

D.用語の定義

生産施設面積:建築物のいずれかの階又は部分に生産施設が設置されている場合はその建物全体が対象となり、建築基準法に基づく建築面積の測定方法により算定する。また、生産施設とその他の部分とが壁等(フェンスも可)で明確に仕切られているものは別の建築物とみなされ、生産施設面積から除かれるが、腰壁・カーテン・可動間仕切壁・つい立て等によって仕切られている場合は面積算定の対象となる。

緑地面積:樹木が生育する土地で、柵、置石、塀等(溝、段差)により10㎡を超える範囲で区画されているものを緑地面積として測定する。植栽については設置基準がある。

環境施設面積:緑地以外の環境施設で、一般の利用に供するものに限った下記部分の水平投影面積による。

1. 噴水、水流、池、その他の修景施設  2. 屋外運動場  3. 広場  4. 屋内運動場  5. 教養文化施設  6. 15に類するもの

 

 

谷 直人


  • 2009年10月18日