設計施工

同一の業者が、設計業務と施工を一貫して請け負う方式を設計施工(設計施工一貫)という。
これに対して、設計業務と施工を別々の業者が行う方式を設計施工分離という。


設計施工分離においては、まず設計者が定められ、その設計者が作成した設計図書に基づいて
施工者が選定されるという流れが多い。
一貫方式と分離方式のいずれが施主のメリットとなるのか、古くから議論が絶えない。


このテーマに関する議論としては、いわゆる「鹿島論争」が有名だ。

建築士事務所の設計施工を禁止すべきであるとの立場を取ってきた日本建築家協会と、当然設計施工を是とする鹿島守之助・鹿島建設会長(参議院議員、法学博士でもある)との間で繰り広げられた論争である。
今から40年ほど前のことだ。


三和建設では、基本的に設計施工一貫をお薦めすることが多いが、当然ほかの設計事務所の設計監理のもとで、施工のみを請け負う機会も多い。

設計施工一貫か設計施工分離かは、

・計画の背景
・計画内容
・スケジュール
・予算
・施主の想い
・施主の価値観

などによって決まり、一概にどのようなケースでもどちらかが確定的に望ましいとは言えない。

特に大きいのが最後に挙げた「施主の価値観」である。

「より良いものをより安く」作りたいのは当然だが、「より良い」あるいは「より安い」とは何かは
人によって違うのである。

はたして施主にとってよいのは、設計施工一貫?か設計施工分離か?

設計施工のメリットとデメリットに関する議論を次回以降展開していきます。


森本 尚孝


  • 2009年7月30日